「家を片付けたいけれど、いったいどこから手を付けていいかわからない!」という人もいるでしょう。また、いざやろうとしても、途中で挫折しそうな不安もあるのでは?そこで、自分の気持ちを上手にコントロールしながら、挫折しないでできる“片付け順”をご紹介しましょう。
【片付け順1】リビングの不用品を、徹底的に捨てる
「すごい!スッキリしたね」という誉め言葉を、まずはもらう
片付けを始めるうえで、何よりも大切なのが「モチベーションを保つこと」です。本来なら一ヶ所ずつ丁寧に片付けていくのが理想ですが、「どこから片付けていいかわからない」という状態のときは、まずリビングの不用品を徹底的に捨てることから始めましょう!
なぜリビングからかというと、見た目ほど片付けが大変ではないことと、片づけたことで家族から「すごい!リビングがスッキリしたね」というような誉め言葉をもらえるので、モチベーションがアップするからです。
これが、「キッチンから始めよう」などと思って大々的にやり始めてしまうと、かなり大変です。何日もかかってヘトヘトになるまで頑張っても、キッチンに興味のない家族からは何の反応もない場合が多く、「もうこの辺でやめておこう」とモチベーションがガクッと下がってしまうのです。
片付けを継続するには、自分の気持ちを上手にコントロールしながら、少しずつやる気が増してくるような工夫が必要です。
「もったいない」という気持ちが、かえって仇になる
まったく使っていないのに、床に置きっぱなしの物はないでしょうか?「いつか使うかもしれない」と思いながら、何年間も使わずに出しっぱなしの物があれば、思い切って処分してしまいましょう。
そのときに、行く手を阻む最大の障害が、「もったいない」という感情です。たとえば、誰も座ることの無いカウチチェアが、リビングにド~ンと幅をきかせていた場合、「買うときは高かったのに、捨てるなんてもったいない」とそのまま置きっぱなしにしていたとします。
でも、もしそこにカウチチェアがなければ、家族はもっと広々としたスペースで寛ぐことができるのです。日本の住宅事情を考えると、たかが一坪程度の敷地でも、数十万円の価値がある場所が少なくありません。その数十万円の土地をずっと無駄に使っている方が、よっぽどもったいないと言えるでしょう。
捨てがたい思い出の品は写真に残し、思い切って処分
「今は使っていないけれど、思い出のいっぱい詰まった家具だから」と、捨てられない場合もあります。そのときは記念として写真やビデオなどに残し、思い切って処分しましょう。家具や電化製品などは、物によってはリサイクルショップで買い取りをしてくれるかもしれません。もちろん大きな金額ではありませんが、今まで大事にしてきた物を誰かがまた使ってくれると思えば、もったいなさも感じないで済むでしょう。
まとめてごみが出たときは、不用品回収業者に頼むのが便利
「捨てる物と残す物を仕分けたら、思った以上に不用品が出た」という場合は、不用品回収業者に一括して持っていってもらうのが便利です。費用は数千円~数万円とそれなりにかかりますが、電話1本であっという間に全部片付くので、リビングが一度にスッキリします。
家族が「行ってきます」と家を出た後、帰って来たときにはすっかり片付いているので、「え!どうしたの?別の家みたい」と、サプライズ効果も抜群です。
【片付け順2】リビングにある物の「定位置」を決める
定位置を決めることで、出しっぱなしがなくなる
リビングの不用品を処分した時点で、だいぶリビングが広々としてきたので、家族の反応も上々。モチベーションがアップしてきたのを感じるでしょう。その次にやることは、「物の定位置を決めること」です。
物を処分した時点で、リビングにある物はすべて必要なものなので、それをどうスッキリ配置できるかが片付けの大きなポイントになります。たとえば、テーブルに無造作に置かれているテレビのリモコンや雑誌・新聞・スマホ・眼鏡など。「小さな物だから、特に居場所を決めなくても」と野放しにしていた物たちが、意外とリビングを散らかしているのです。
あるときはあっちに行き、あるときは向こうの方に出張し、またあるときは行方不明になってしまったりします。定位置を決めてあげることで、“出しっぱなし”をなくすことができ、物がなくなって大騒ぎすることもなくなります。
できればパソコンやノートで収納管理
リビングにある物は、例外なく定位置を作っておくことが大切です。何がどこに置いてあるかを、できればパソコンのメモ帳や専用のノートなどに、記載しておきましょう。
こうすることで、リビングにある物をしっかりと管理することができ、けっして散らからない美しいリビングをキープできます。
【片付け順3】リビングの物以外を居座らせない工夫をする
コートやバッグがリビングに置かれると、室内が乱雑に
リビングを散らかす要因は、他にもあります。それはコートやバッグ類など、帰宅後にさり気なく置かれて、そのまま放置されてしまう物たちです。家族が外出先から帰ったときは、何を着て何を持っているでしょうか?たとえばパパが会社から帰ったときは、コートを着てビジネスバッグを持っています。「ただいま」と帰って、すぐに自分の部屋で着替える人はいいのですが、まずはリビングに顔を出すのが習慣になっている人も多いでしょう。
問題は、そのときです!バサッとコートを脱ぎ、バッグをポーンとソファに投げ、「あ~、疲れた。ママ、ビールちょうだい」とやってしまうと、しばらくの間コートとバッグはリビングに停滞状態になります。その後で片付けるとしても、一定時間リビングが散らかった状態になるのは、できれば避けたいものです。
外出先で受け取った物が、リビングに居座る
また、たとえばママが住宅展示場に行って、お土産の入った紙のバッグをもらって帰って来たとします。ところが、たいして中身に興味がないと、そのままリビングの片隅に置いて家事を始めてしまい、ホコリをかぶったまま何か月も経ってしまう可能性があります。
玄関先にコートやバッグの居場所を作る
これを避けるためには、帰宅後すぐにコートやバッグ類を収納できる場所を、玄関先に作ることです。そうすることで、少なくとも他の部屋からリビングに物が流れるのを、防ぐことはできるでしょう。
リビングはいろいろな人が出入りする場所なので、他の部屋から物が流れて居座ってしまうのを防ぐことは、片付けを実践するうえでとても重要です。
子どもがリビングで勉強するなら、収納場所を確保する
中学生くらいまでは、リビングでママと話をしながら勉強をする子どもも、多いのではないでしょうか?その際に、リビングに勉強道具の収納場所がないと、出しっぱなしになってしまう可能性があります。「勉強が終わったら子ども部屋にしまいなさい」と言っても、移動が大変なのでそのままになってしまうことも。それならいっそのこと、リビングの一角に子どものための物入れを確保してあげましょう。
こうしてリビングの片付けは、要らない物を徹底的に処分し、必要な物の定位置を決め、リビング以外に物を居座られないようすることでスッキリと片付きます。