千葉県で粗大ゴミを処分する前に、まずは千葉県の不用品回収状況をチェック!
ごみの排出量は全国6位!千葉県のごみ削減計画を考える
2013年の調べによると、千葉県のごみ排出量は2,180ktです。これは全国47都道府県の第6位に相当。4位の埼玉県が2,414kt、6位の北海道が2,019kt、さらに7位の兵庫県が2,011ktですから、ごみの削減量によっては6位、7位を目指すことも十分に可能でしょう。
ちなみに、ごみの排出量ランキングは、都道府県の人口ランキングと類似する傾向にあります。実際、千葉県は人口のランキングにおいても第6位です。政令指定都市の千葉市を擁し、首都圏の一角でもある都道府県ですから、人口、ごみ排出量ともに多いのは当然と言えます。
ただ、ごみは焼却の際に温室効果ガス(CO2)を発生しますし、埋め立て地の容量も少なくなってきています。全国的な問題として、ごみの削減を考えるべき時が来ているのです。
不法投棄が日本で2番目に多い!?千葉県の現状
千葉県のごみ問題は深刻です。まず、千葉県は不法投棄量が4.5kt。これは全国で2番目に多い数値です。千葉県では野山への投棄、野焼きといった不適正処理がなかなか減っていません。
原因の1つは土地柄でしょう。千葉県は都内からの交通の便が優れており、京葉工業地域などから発生する産業廃棄物が持ちこまれやすいのです。その上、幹線道路の近くに土砂の採取跡など、管理されていない土地が残っています。そういった土地は人目もありませんし、採取場だった経緯からトラックでの侵入が容易。ダンプなどで素早く捨てては逃げていく…。そういった小規模不法投棄の現場になりやすい土地が多いわけです。
千葉県も手をこまねいているわけではなく、民間警備会社にパトロールを委託したり、“千葉県廃棄物の処理の適正化に関する条例”を制定したり、さまざまな対策を進めています。ただ、廃プラスチック、木くずなどの産業廃棄物を投棄する悪質業者を根絶するには至っていません。
私有地に不法投棄される被害も出ている!?
中には、さらに悪質な問題に発展するケースもあります。不法投棄、野焼きが行われるのは、必ずしも空き地とは限りません。中には管理された土地に侵入して不法投棄、野焼きを行うケースも存在するのです。
さらには、“無料で窪地を埋めて平らにする”とか“資材置き場として土地を貸してほしい”などと提案する詐欺まがいの不法投棄も行われています。うっかり土地の利用を認めると、コンクリート片、鉄くずを埋めるなどの不法投棄に使われるのです。耕作用地にコンクリートを埋められたり、ひどい場合は有毒物質を投棄されたり、大問題に発展することもあります。
千葉県では“産廃残土県民ダイヤル”を設けて通報を促していますが、いまだに不法投棄による被害がなくなる気配はありません。
一般家庭でのごみ削減も大切!有料化の波は千葉県野田市から!?
産業廃棄物の不法投棄も問題ですが、一般家庭のごみを削減することも重要です。ごみ処理には多額の費用がかかります。千葉県はごみ排出量が多いですから、1年間のごみ処理費用が1,000億円以上にのぼる年も珍しくありません。地方公共団体の財源には限りがありますから、ごみ処理にかかる費用を抑えられるなら、それに越したことはないでしょう。
家庭のごみを減らすための第一選択は、やはり有料化です。1995年頃からごみ袋を有料化する自治体が増えてきました。当初は小規模な都市がぽつぽつと有料化をはじめる程度でしたが、千葉県野田市が有料化に踏み切って以降、規模の大きな都市にも有料化の波は広がっていきました。
有料化のごみ削減効果には疑問符も!?
ただ、家庭ごみの有料化がごみ削減に繋がる…という主張には、反論もあります。“有料化が削減に繋がる”という一般論は、1998年以降、東京都の青梅市、日野市、清瀬市で相次いで有料化が行われた時のデータを根拠としています。確かに、青梅市では可燃ごみが39.3%、不燃ごみが50.6%減りました。同様に日野市でも可燃ごみが48.3%、不燃ごみが68.2%減っています。清瀬市は先の2市ほど大きな削減効果が見られませんでしたが、それでも可燃ごみが16.4%、不燃ごみが5.6%減りました。
ただ、“わずか3市の例を根拠にしただけでは、必ずしも有料化がごみ削減に繋がるとは言えない”という考え方も根強く残っています。また、ごみ削減が有料化による効果なのか、それともごみ削減キャンペーンによる意識改革の効果なのか…を判断するのも困難です。有料化にどの程度の効果があるのか…は、今後、長期的な経過観察を経て明らかになっていくことでしょう。
千葉県のごみリサイクル率は23.5%!全国10位の水準
ごみの削減を考える上で最重要なのは、やはりリサイクル率の向上です。2013年の調査結果によると、千葉県のごみリサイクル率は23.5%。全国47都道府県で第10位となっています。これは、かなりの高水準と言えるでしょう。
ちなみに環境省が2013年12月に調査した結果に基づくと、千葉県の千葉市に限ればリサイクル率は31.4%。なんと、調査対象になった都市の中で第1位となりました。ちなみに、2位以下には新潟県新潟市、東京都八王子市が入っています。
1位となった千葉市では可燃ごみの収集日を減らすと同時に、資源ごみの収集日を増やす…などの対策を講じていました。千葉県の自治体が千葉市の取り組みに続けば、千葉県のリサイクル率はどんどん向上していくことでしょう。