要らなくなったテレビやパソコン、家具などの粗大ゴミ。自治体に回収してもらえれば安く済むけれど、「いったいどうやって粗大ゴミを出せばいいの?」と思っている人のために、自治体に粗大ゴミを出す方法をお教えしましょう!
粗大ゴミを出したいと思っている人の中には、「家の中に眠っている粗大ゴミをまとめて処分したい人」や「引越しで出た粗大ごみを片付けたい人」、「新しい家具を買ったので、今使っている家具を処分したい人」もいるでしょう。
でも、いざ粗大ゴミを出そうとして自治体のホームページを見ると、ビッシリと文字で説明が書いてあって、その時点でドッと疲れてしまう人も少なくありません。そこで、自治体で行っている粗大ゴミの回収方法を、注意点などを含めながらわかりやすくご説明しましょう。
(粗大ゴミの回収方法は、各自治体によって微妙に異なるため、ここでは東京都港区を例にとってご紹介します。)
この記事の目次
自治体によって違う、粗大ゴミの回収方法
東京都港区の例
①まずは「粗大ごみ受付センター」に回収を申し込む
東京都港区の場合、申し込みはインターネットで受け付けています。「パソコンは苦手」という人は、粗大ごみ受付センターに直接電話をしても大丈夫です。
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②コンビニなどで「粗大ごみ処理券」を買う
申し込みが終わったら、コンビニなどで扱っている「粗大ごみ処理券」を買う必要があります。「コンビニが近くにない」という人は、ホームページで取扱所一覧を見ると、近くのお店が見つかるかもしれません。ここまでは、多少面倒でも何とかできそうですが、ごみの種類が多いとちょっとやっかいかもしれません。
粗大ごみ処理券は、ごみを出す時に「確かにお金を払っていますよ」という意味で、わかりやすい場所にペタッと貼っておきましょう。
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③指定日の朝8時までに、家の外に粗大ゴミを置く
さて、ここからがちょっと正念場! 指定日の朝8時までに、一戸建てなら玄関先や敷地の入口、マンションやアパートなら粗大ゴミ置き場に出しに行かなくてはなりません。不用品回収業者なら家の中まで取りに来てくれるのですが、自治体の場合は戸外に粗大ごみを出す手間がかかるのです。
ストーブや電子レンジくらいなら女性でも何とかなりますが、タンスやサイドボードなどの大物を運ぶのは、男性2人以上の手が必要でしょう。また、移動中に壁や床に傷を付けてしまうのも、よくあることです。集合住宅の場合は、下手に共有スペースに傷を付けると、大きな問題になってしまう場合もあります。
引越し時はエレベーターや通路に段ボールを貼って、壁などに傷が付かないようにしますが、不用品の搬出時はなかなかそこまではできません。特に大物家具やデスクなどの搬出には、十分に注意しましょう。
自治体の粗大ごみ回収って、いったいいくらかかるの?
東京都港区の粗大ごみの回収料金は、1品目につき300円~2,500円と、品目によってかなり幅があります。「え! 2,500円もかかるものがあるの?」とビックリしたかもしれませんね。これは高さと幅の合計が360cm以上の箱物家具(オーディオラックや食器棚、サイドボードなど)です。
これが360cm未満になると1,800円、270cm以下は1,000円、180cm以下は700円、135cm以下は300円と、だんだん安くなってくるので、申し込む前にあらかじめサイズを測っておく必要があります。
衣装ケースや椅子、ガスコンロ、こたつ、掃除機、電子レンジ、布団 | 300円 |
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ソファー 一人用 | 700円 |
ソファー 二人用以上 | 1,800円 |
自転車(16インチ以上) | 700円 |
上記表のような料金設定になっています。
自治体の粗大ゴミが有料なのには、ワケがある
行政側が粗大ゴミを有料にしているのは、実は日本のゴミ事情と大きく関係しています。物にあふれた消費社会の中で、粗大ゴミを出す人が年々増加し、粗大ゴミを減らし自治体の手間を省く必要に迫られたからです。
そこで、行政は粗大ゴミを全面的に有料化し、専用の受付センターを開設。粗大ゴミを直接持ち込めるシステムを作り、さらに不用品回収業者やリサイクルショップと連携したり、フリーマーケットの開催・支援に取り組み始めたのです。
普段何気なく出しているゴミですが、あまりに量が増えれば、行政としても考えざるを得ないということでしょう。「自治体のゴミが有料なんて!」と文句を言いたいところですが、行政だけに頼らず、民間の組織も上手く利用して処分することが求められているようです。
自治体で回収できない品目もある
ここで注意したいのは、自治体では回収してもらえない品目があることです。たとえば東京都港区の場合は、「家電リサイクル法」や「パソコンリサイクル法」の対象となる品目、「適正処理困難物」とみなされる品目、「処理運搬が困難なもの」などに関しては、回収を受け付けていません。
エアコン | テレビ(ブラウン管式) | 薄型テレビ(液晶・プラズマ) |
冷蔵庫・冷凍庫 | 洗濯機 | 衣類乾燥機 |
デスクトップパソコン(本体) | ノートパソコン | ブラウン管(CRT)ディスプレイ |
液晶ディスプレイ(LCD) | ディスプレイ(CRT又は液晶)一体型パソコン | パソコン購入時に製品と一緒に梱包されていた物(コード類、マウス、キーボード、スピーカー)など |
自動車(バッテリー、マフラー等の部品も含む) | オートバイ(バッテリー等の部品も含む) | 自動車タイヤ |
ピアノ | 耐火用金庫 | 消火器 |
コンクリートブロック | ガスボンベ類など |
長さが概ね1m80cmを超えるもの |
これは東京都港区の例ですが、自治体によっては「スプリング入りのマットレスやソファーは回収できない」といった面倒なケースもあります。いくつかまとめて処分する時に、ひとつでも上記の品目が入っている場合は、作業がかなり煩雑になるのは覚悟しておいた方が良いでしょう。
不用品をまとめて出す時は、回収業者に頼むのがベスト
自治体での粗大ごみ回収は、確かに料金は安いのですが、実際にやってみると「意外と大変だった」という声をよく耳にします。言ってみれば、かつて引越しを業者に頼まず、知り合いに頼んでエッチラオッチラ荷物を運び出していた、あの作業の“小さいバージョン”といった感じです。安易な気持ちで自治体に回収を依頼すると、後でトラブルやら腰痛やら、思わず副産物があるので注意をしましょう。
数点の不用品をまとめてゴミに出すときは、やはり不用品回収業者に依頼した方がスムーズに運びます。家電から日用品、楽器、ベッド、ソファーまで、ほとんどの物を一気に回収してくれるからです。本サイトのランキングなどでベストの業者を選べば、安心して頼むこともできるでしょう。