海中の不法投棄が深刻!意外と知らない海のゴミ事情

不法投棄といえば、「産廃業者が山の中に投げ捨てる」というパターンを思い浮かべる人も多いでしょう。ところが、投げ捨てる場所は陸だけではありません。地球の中でも最も広く、最も見つかりにくい場所、そう! 海中への不法投棄が、いま深刻な問題となっているのです。

海岸

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海への不法投棄は、国境を越えていた!

日本海に突然流れ着いた、大量のポリタンク

海洋投棄の特徴は、「捨てる人が日本人だけではない」という点です。話は2009年に遡りますが、長崎県平戸市の海岸に、なぜか大量のポリタンクが漂着するという事件がありました。環境省が調べたところ、長崎県だけではなく福岡・山口など11の府県に、約1万5000個のポリタンクが漂着していることが判明。その中身は、酢酸や硝酸などの危険な液体でした。

そのごみの主は、韓国。なぜ韓国のごみが日本に流れ着いたかというと、韓国は日本海や日本の排他的経済水域などを、なんとごみの投棄場所として合法的に認めていたのです!産廃物や汚泥・畜産排水などをコンテナ船に積み、日本海とつながる場所に来て捨てていたため、波にゆられてはるばるポリタンクがやってきたという訳です。中には鉛や水銀・カドミウムといった、人体や生態系に有害な金属まで含まれていたものもあったそうです。

韓国のごみは、いまだに漂着し続けている

韓国の海ごみ問題が発覚したのが1999年。それからもう長い年月がかかっていながら、いまだに日本海沿岸部には、ごみや劇毒物の入った容器が漂着し続けています。

こうした状況下で、日本海沿岸地域の環境や漁業に、影響がないわけがありません。中国からは大気汚染、韓国からは海の汚染と、空から海から国境を越えて“受動汚染”させられているのが、今の日本の実態なのです。

なぜ不法投棄をするの? その真意とは

一番大きな原因は「処理費用が安いから」

「海にごみを捨てるなんて、いったいどういう了見!?」と怒りが込み上げてきますが、実は海洋投棄の場合、陸上に捨てるよりも9割も処理費用が安いという現実があるのです。「安ければやってもいいという訳はないでしょう?」というのは日本人としては当然の話ですが、その当然がまかり通らないのが、国際間の意識の違いからくる難しさです。

日本にとっては不法投棄でも、韓国では合法という矛盾

1993年から韓国政府が正式に投棄海域として指定している場所は、海を隔てた向こう側にある日本海へと流れ着く可能性が十分にあり、実際に今も沿岸部の人は多大な迷惑を被っています。この水域への投棄は、2014年から全面禁止になるはずだったのですが…。セウォル号事件によって海洋警察が解体してしまったこともあり、事態は混乱しているようです。

そして、海洋投棄の解決策はいかに?

決定的な解決策が見つからない現状

海の汚染は日本国内で解決できることではないため、解決するのは非常に難しい状況です。日韓の国民感情の問題も、当然ながらそこには関係してくるでしょう。環境省でも海ごみに関するシンポジウムを開くなど、対策に躍起となってはいますが、これと言える決定的な方策は見えていないのが現実です。

草の根的な努力で、海ごみに立ち向かう青年もいた

国家間の問題は暗礁に乗り上げていますが、海を漂う大量のごみを何とかしたいと動き出した、ひとりの真摯なオランダ人青年がいました。青年の名前はボイヤン・スラットさん。ボイヤンさんはギリシャの海を泳いでいた時に、魚の数よりもプラスチックゴミの方が多いことに問題意識を持ち、海の中にあるプラスチックゴミを回収するシステムを考案し、全世界にプレゼンテーションしたのです!

海の汚染

そのアイデアは多くの人に評価され、本格的にプロジェクトを発足。そこからNPOを立ち上げたボイヤンさんは、実用化の第一弾として、2016年夏以降に日本の対馬沖にゴミ回収システムを導入すると発表しました。
ごみが流れ着く海域にフェンスを設けて、そこにたまったごみをモーターで回収するという、実にシンプルなこのシステム。思いついたことも素晴らしいのですが、それを実行に移そうとしたボイヤンさんの勇気には、頭が下がります。

気になるのが「資金はどうやって集めたの?」ということですが、ボイヤンさんは2013年、当時18歳という若さで「オーシャン・クリーンアップ基金」を設立。クラウドファンディングを通じて約9万ドル(日本円で約990万円)を調達し、科学者やエンジニアなど100人以上のボランティアも集めたそうです。

「魚も一緒につかまってしまうのでは?」と心配する人もいるでしょうが、そこは大丈夫! 海の生物はフェンスの下からすり抜けてしまうので、プラスチックと一緒に釣られてしまうことはないそうです。

もちろん海ごみ問題はプラスチックだけではありませんが、解決に向けて一歩踏み出したということが、大きな進歩と言えそうです。18歳の高校生の発案が、海のプラスチックごみをどこまで除去できるのか、いま全世界の人がボイヤンさんの活躍に注目しています。

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